新体操ボーイズ
2010年 07月 07日
その内の3時間、私は『新体操ボーイズ』と向き合った。
そして、3時間の内の2時間半は泣いていた。
↑『新体操ボーイズ~熱血先生 愛と涙の青春奮闘記~』 荒川 栄著
涙は、悲しさ、落胆、感動、興奮、興奮、興奮、感動、感謝、そして何よりも青春の大きさに。
今、その本が売れに売れている・・・そうだ。青森県からじわりじわり首都圏に、そして新体操が盛んな県にと広がりを見せているという。
7/5(月)青森市ホテル青森、こんな↑パーティーが開かれた
ステージの両サイドには、こんな人の花やあんな人の花が・・・。う~んいい眺め。
会場にはドラマ「タンブリング」出演の俳優陣も・・・
この本の収益は全て“青森山田男子新体操部の活動費”になる。
荒川栄は金儲けを考えているわけではない。(多分)
自身のストーリーを軸に、自身の環境に足りなかったことを自身の力と、たくさんの巻き添えPOWERを遣って、新体操を愛する全ての選手の環境を整える為に頑張っている。
そしてそのことが1冊の本になった、だけだ。
卵が先か、にわとりが先か、と同じように「選手の育成」が先か、「選手のその後」が先かを、どっちが先かではなく、どっちも先に考えている。
それが手に取るように分かる1冊だ。
『新体操ボーイズ』に書かれているのは「新体操」であり仕掛け人は「荒川栄」なのだが。
はて??私に置き換えてみてはどうだろう?
・・・私は何をしたら、荒川栄のように三十路とっくに過ぎても青春でいられるだろうか?
・・・何に情熱を注げるだろうか?
・・・誰に喜んでもらおうか?誰の力になれるだろうか?
『鈍くなった青春の光を取り戻す本』私にはそう表現できる1冊である。
しかしまた、荒川栄、この男、十二分に自身の役割を心得た男、と言える。
元々天才肌ではあるが、より上手な生き方を習得した男、だと(私は勝手に)思う。
(・・・全てあくまでも私の勝手な思い込みです。悪しからず。)
東京までJRでの道のり4時間の内の3時間で読み、その内の2時間半は泣いていた私。
それは舞台を観に行くための移動でした。
小泉今日子出演の舞台『アット・ホーム・アット・ザ・ズー』、第二幕の始まりは大森南朋の「動物園に行ってきた」という言葉で始まります。
見ず知らずの人(堤真一)に向かって、そう言う男(大森南朋)。
舞台を観終わった後、見ず知らずの人に「アット・ホーム・アット・ザ・ズー観てきた!」と私も言いたくなるような不思議な世界でした。
そして、この本『新体操ボーイズ』もまた不特定多数の見ず知らずの人へ向けて「読んでみてください」とお勧めします。